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Tweets by xn__cckok1cwc2f社会人としてのスキル、ビジネスマンとしてのスキルを、広くビジネススキルと表現します。ところで、ビジネススキルを身につけると言っても、具体的に何をすればよいのかわからないという人が多いのではないでしょうか。ビジネススキルは、業務遂行能力をあらわすテクニカルスキル、対人関係能力をさすヒューマンスキル、そして概念化能力であるコンセプチュアルスキルという3つのカテゴリに分類することができます。この3つのカテゴリについて具体的に解説します。
学生時代とは異なり、社会人には会社の中のそれぞれの位置づけに応じて、最低限守らなければならないルールがあります。そのルールを守って業務を遂行することが求められるのです。与えられた職務は、どんなものであれ最後まで責任を持たなければなりませんが、単に指示通りを機械的に行うのではなく、そこで自分の頭を使って考えなければなりません。また自分の一挙手一投足が会社の印象を決めてしまうということを、肝に銘じておかなければなりません。そのため敬語や振る舞いなど、ビジネスマナーを身に付けることは大変重要なことなのです。
ビジネス上の様々なやり取りの中で、人との関係を無視してよい場面はないでしょう。そこには常に人対人の関係があり、それが深刻なトラブルを生む元になることも少なくありません。しかしここで対人関係能力が高ければ、そのようなトラブルを解決する方法を、どんな場合であっても見つけ出すことができるものです。まずは自分の主張を相手に受け入れられるように適切に自己表現できることが必要であって、主張せずに一方的に我慢すればよいというのでは、うまく行きません。両者の主張の違いを認めた上で、お互いの妥協点を見出すことができるよう柔軟に対応できなければならないのです。
現代のビジネスパーソンに求められる能力の中には、未知のものに遭遇しても、なんとか手持ちの知識や経験で対処するというものがあります。これは自分自身の中に培った知識や経験を概念化することによって、未知を既知に変えることができれば、少なくとも対処する糸口を探りだすことができるためです。様々な判断を迫られる、ビジネスの現場の状況は日々刻々と変化しますが、本質的にはそれほど変化しない部分もあります。この物事の本質を見抜いて、見慣れないうわべに惑わされることなく、難しい問題にも冷静に対処するためには、この概念化が大切なのです。
人間関係を良好に築くための自己表現力、アサーション、対人関係力といったヒューマンスキルは、ビジネスの上でも大きな価値があります。互いに立場も利益も異なる者同士にとって、意見の衝突はつきものです。そこでそれをどう乗り越えるのかという交渉の場面では特に、相手の立場を考えながら、自らを適切に表現し、決してあやふやに誤魔化してしまわないことが大切です。そしてお互いの主張を吟味して、決して目的からブレずに、冷静沈着に妥協点を探る柔軟さが求められるのです。小手先だけで調子を合わせようとしても、決して上手くは行きません。
ビジネスには様々な制限があり、その限られた資源で仕事を完成させなければなりません。そのため無駄のない、効率的な業務遂行が望ましいのです。仕事に関わるのは一人だけではなく、組織として結果が求められるため、まずは責任感があって最後まで仕事をやり遂げる姿勢が大切です。そして指示待ち人間ではなく、自らの頭で考えて行動できなければなりません。また組織の一員として特に外部に対して、自分が良くも悪くも印象づけてしまうということを肝に銘じなければならず、ビジネスマナーは重要です。これらを兼ね備えることが、テクニカルスキル、すなわち業務遂行能力なのです。
新卒時と異なり、転職時には転職希望者にも一定の社会人経験がありますし、求人企業も即戦力を求めるのが普通です。企業が自前で人を育てる余裕がないといった事情から、中途採用に積極的な場合、実務経験年数や資格について条件が付される例もあります。それは現場における必要最低限のレベルを示したものであり、従って勤めながら教えてもらおうなどといった安易な考えは通用しません。その一方で自分の実力が通用するか不安であっても、まずは客観的な目でキャリアの棚卸しをすることです。案外相手企業では高く評価されるような、経験やスキルがあるかもしれません。